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刺繡博物図2 なくなってほしくない美しいもの




7冊目の著書が完成しました。

今回は、『刺繡博物図』の続編のような感じで、特に絶滅危惧種を中心に

モチーフを探していきました。

本をつくる際、テーマを決めて始めるのですが、モチーフを探したり、刺繍していくうちに

少し変わったり、具体的になっていったりを繰り返します。

内容的なテーマと、ビジュアル的な目標みたいなものが今回は明確にあったものの

詰めていくと矛盾があったり毎回悩みはつきません。

何冊つくっても終始完璧!とは進みませんが、今回も関わって下さった方々のおかげで

だいすきな1冊になりました。


本に限らず、いつも新しくお仕事をさせていただくときには、何か新しい試みや

見たことのない新鮮さを表現したいと思って取り組みます。

今回は、特に写真の撮影の仕方や刺し方のページなどにこれまでの刺繍本では

見たことがないんじゃないかな?という工夫があります。

そんなところも楽しんでいただけたら嬉しいです。


今回、カテゴリのひとつとして『古来種野菜』という章があります。

数年前に知人を介して出会ったwarmerwarmer さんが名付けた、伝統野菜・地方野菜・

在来種・固定種野菜あるいは自家採種した野菜の総称です。

はじめて写真を見せていただいたときから、その美しさに魅了され、美味しさに

衝撃を受けました。

warmerwarmerさんの活動や考え方にもすごく感銘を受け、今回資料をご提供いただき

刺繍させていただきました。

いざ、刺し始めると『もっとみずみずしさを表現したい』『もっともっと鮮やかなのに』

などなど、難しさもありましたが、少しでも古来種野菜の魅力が伝わればと思います。


今回もデザイナーの大西さん、カメラマンの山田さんにはすごく助けていただきました。

自分の中のイメージをあまりうまく伝えられないわたしの想いを汲んでくださって

いざ撮影がはじまったら、そうそう!これがしたかったと嬉しくなりました。

撮影している最中に『ぞくぞくしちゃう』っと叫んでしまったほどです。


編集の笠井さんには、資料探しから手伝っていただいたり、わたしの見落としがちな部分を

フォローしていただいたり、今回も大変お世話になりました。

わたしのことをよく理解してくれている前回と同じメンバーでまた一緒に本がつくれたこと

とってもしあわせです。


ぜひ手に取ってご覧ください。



design : SHINPEI ONISHI

photo : KAORU YAMADA

edit : YOSHIKO KASAI

special thanks : warmerwarmer ( KAZUYA TAKAHASHI / TERUMI TAKAHASHI )



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